街で見かけたシリーズ「殺気に満ちたカップル」
こんばんは、ナナムラナナコです。
いよいよみなさん待ちに待った夏休みですね!
「全然休みじゃねえよ!」という働きマンなアナタ、お疲れ様です。
私はどう過ごすかって?
実は、予定がいっぱいで困っているんですよね〜
フェスに行ってー、オシャンティなコテージで男女入り混じってリア充バーベキューをしたりー
BBQのイメージが乏しい
女友達と海に行ってチャラめな男の子たちにナンパされちゃったり
その男の子と浴衣着て花火を観に行って、告白されてステディな関係になったりー
「えっ何て言ったの?花火の音で聞こえないよ〜っ」てのがやりたい
彼とパラオに行って泳いだり、夜は星空観ながらビール飲んだりしちゃう予定ー☆☆
・ ・ ん な わ け な い だ ろ
ご安心ください、すべて妄想です。
アタイ、休み中ずーーっと親と一緒だよ☆そしてまた何百回めかの「いつ結婚するんだ」プレッシャーに耐える日々。
独身30代女の夏休みなんてこんなもんですよ。。
今回は番外編「街で見かけたシリーズ」です。
このシリーズはこれまで、変なおじさんや男性を紹介してきました。
なぜかそこそこ人気があります・・
↓興味のある方はこちら
「見かけたシリーズ」なんてやっていると、さぞかしナナムラは男性の観察が好きだとお思いでしょう。
しかし私、街で見かけると一番心が踊るのが恋人たちなんですよね。カップルが大好きなんです。
電車のなかで良く見る、幸せそうなカップルのイチャイチャとか・・
「ここでおっぱじめんじゃねえかこいつら」って思うときあるよね
オトコがどうにか女性を落とそうと、ありとあらゆる手で頑張る姿を観るのも好き。
銀座コリドー街や恵比寿や渋谷・六本木あたりはナンパ観察のベストスポットです。
カップルどころか、老夫婦の言葉少なめで成立する会話も好き。
・・・とんだ出歯亀である。
しかし、近所の夫婦の生態や友達カップルのおつきあいが気になるかと言ったら、そこまで変に興味を持つことはありません。
私は知らない人達の性格や関係性を推測したり想像したりするのが異常に好きなようです。
「彼女はちょっと年上、同じバンドのライブで出会った2人。彼氏は無愛想だが、同じピアスをつけているあたりかなりラブラブと見た!付き合って半年で最近同棲を始めたのではないか?!」(すべて妄想)
答えがわからないので、ただ妄想するだけで終わりです。
カフェで私の隣りに座ってしまったカップルの方はご愁傷様ということで。。
今回は、街で見かけたカップルについて。
大した話ではないですがどうぞー!
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とある週末。
私は買い物しようと、銀座でお目当ての店に向かう途中であった。
梅雨明けした開放感からかザギンの街は幸せそうでおしゃれなカップルでごった返していた。
(もちろん私は一人。いいんだよ買い物なんてのは一人のほうがはかどるんだから!)
前方を歩いているカップルがふと目に入った。
ザギンには似つかわしくない、ビジュアル系ロックバンドのファンのような格好ーー黒Tシャツと黒パン、腕にはリストバンド、髪の毛の束感がすごい(要するに固めている)男性と女性であった。
2人ともおそらく30代。そこそこ良い大人である。
そして後ろから見た感じ、なかなかのぽっちゃり系。
全身黒。2人とも黒い布のトートバック持ってる。
特に女性はぽっちゃりの枠に収まりそうもない巨漢。非常に強そうであった。
どのくらい強そうかというと、メイプル超合金のなっちゃんのようなオーラを漂わせている。
こういうカップルは渋谷や新宿ではよく見るタイプだが銀座では珍しく、ただ歩いているだけでも目立っていた。
何しにきたんだろう。映画かな?と推測を始める私。
すると、カップルが何かを落とした。
財布である。
財布なのである。
あらら・・と思い駆け寄ったところ、前を歩いていた綺麗なお姉さんがそれを拾ってカップルに届けようとした。
こちらは銀座っぽいお姉さんである。
戦闘力は2くらい。
しかしカップルは気づかず、さらに物を落としていった。
定期入れ
携帯
小銭
おいおいおいどうしたんだ。ヘンゼルとグレーテルか。
普通気がつくよね?『小銭が落ちた時の音は世の中で一番人が気づく音だ』って言うよね?
親切なお姉さんはそれらも拾ってカップルに渡そうとする。
・・が、駆け寄ったお姉さんの動きが止まった。
男性が、首根っこをつかまれていた。
つかまれてブンブン振り回されているのだ。
それで男性のポケットから、いろいろなものが落ちていたのである。
なっちゃん(仮名)は、彼氏とケンカをしていたのだ。
殺しちゃうんじゃないかというほどの殺気!!
何か彼にしか聞こえないような声で怒りの言葉をぶつけている
しかし、男性もふてぶてしい態度で彼女の手を振り払う。
さらに戦闘力を高めた彼女は、またもや男性の首根っこを強く掴んだ。
ひええー
真っ昼間にお上品な銀座の街中で、単なる言い争いではなく暴力的な喧嘩を・・
彼女のあまりの剣幕に近くで聞き耳を立てることはできなかったのだが、どうやら男性が何かやらかしたということはわかる。
なんだろう。浮気だろうか・・
にしてはあのふてぶてしい態度。ムカつく彼氏だ。
今にも殴りそうな勢いで彼氏の首根っこを掴みブンブン揺らすなっちゃん。
もはや戦闘力がベジータを超えそうだ!
ふてぶてしい態度で謝ろうとしない彼氏。
表情がすごくムカつく
その近くに立ち尽くす、きれいで親切なお姉さん。まだ財布や定期入れなどを持ってあげている。
おお・・じゃないよ止めなさいよ
・・そして3人をじっと見つめる顔色の悪い貧乳女(俺だ!)
現場には変な空気が漂う。
西暦2016年、これが後の東京湾海戦に繋がる衝突「四つ巴の争い」であった・・
彼らはすごい剣幕で言い争っていたのだが、ずっと見学しているわけにはいかない。見つかってなっちゃんの殺気がこちらに向いたら大変だ。
後ろ髪を引かれながらもお目当ての店に向かった。
綺麗なお姉さんも、無理やり喧嘩カップルに落し物を渡し去っていった。
・・・
買い物の間、私の頭からは2人が離れなかった。
普通はあんなに殺気に満ちた顔を人前で晒すことはない。子供同士ならいざしらず、シラフの大人は外であんな喧嘩をすることはない。
会社で同僚と言い争ったとしても節度を守るし、酔って友達と喧嘩になったって殺気は出ない。
ああいう殺気が人前で出せるのは「カップル」もしくは「夫婦」だけだ。
喧嘩だけではなく、カップルは「周りが見えなくなっている」ことが非常に多い。
夜中のJRの改札前を見て欲しい。
良い歳の大人なのに抱き合ったりチュッチュキスしているカップル、ウダウダ泊まるかどうかを駆け引きするカップル、口論するカップル、別れを惜しんでずーーっと見つめ合うカップル。
酔っているのかもしれないが、それにしても恥ずかしいくらい2人きりの世界に行ってしまっている。
恋によって、羞恥心は消えるのだということがよくわかる。
再掲
恋が及ぼす脳への影響は凄まじい。
・・さて話を戻そう。
あの喧嘩カップルの行く末を案じながらも、2時間ほどがっつり買い物をした私。
さあ帰ろうと駅に向かう途中、先ほどの喧嘩現場のそばを通りがかった。
ナナコ「(あー、さっきのカップルは仲直りしたかなー?)」
そんなことを考えながら歩いていると、何やら黒い不吉なオーラが道の端っこから・・
!!
黒い固まりがー!
なんと、あのつかみ合いカップルは全く同じ場所にいた。
カンカン照りの日差しの下、2人は沈黙して座っていた。変わらず険悪なムードである。
ひえええ苦行!
当たり前だがぽっちゃり体型かつ太陽光を集める黒い服を着た2人、サウナにいるがごとく汗だくである。
ナナコ「(・・カフェか何かに入ればいいのに・・)」
しかし、どこかで見た光景だ。
この人たちに限らず、大きな駅や繁華街ではこうやって道端に座り込んでしまう「喧嘩中のカップル」を見かけることがある。
そして、皆同じく遠い目をしている。
デジャヴ!!
・・というかこの人たちは熱中症になるんじゃないか?
心配だったがかき氷の差し入れをするわけにもいかず、かといって「室内に入りなよ」なんて言ってもただのお節介ババアである。
私はその場を立ち去るしかなかった。
2人の幸せを祈るばかりである。
《本日の学び》
街中で喧嘩も良いですが、真夏は室内に入りましょう。
死んじゃいますよ。