女子大生ナナコの冒険(2)面接に行って2千円もらうの巻
みなさんこんばんは。
私は運命を司る婚活師『フォーチュンマリッジャー・ナナムラ』です。
プロのマリッジャーたるもの活動と努力を怠ってはいけません。
マリッジャーとしての格を上げるために修験、修験の毎日なのであります。
…いかんいかん、婚活疲れが祟っておかしな方向に行くところだった。
先日、占い師のお姉さんいろいろ観てもらったんです。人生とか結婚とか・・
どうやら私、何年かあとに結婚はできるらしいんですけど
「あなたの好みからかけ離れたタイプ」と結婚するわね
と言われてしまいました。
え。
嫌だ。
私はバスケ部またはバレー部みたいな感じの、背高くてガタイが良くて色白で、クレバーでチャラくなくて友達少ない人が良いんですけど!!(無茶言うな)
ヒゲとメガネがあるとなお良し
どうしよう、そこから「かけ離れたタイプ」ってもうみのもんたみたいな感じってことだよね?
午後は◯◯
い、いやだあぁぁ!!
だって、日々の夫婦の会話が「ちょっと聞いてヨ!おもいっきり生電話」状態になるということですよね。
「奥さん、そーりゃダメだよ」とかダメ出しされたり。
「奥さん、あなたどうしたいのよ?」ってなぜか詰められたり。
あげくの果てに奥さんの愚痴聞いてるうちに寝そうになったり。
いやだよおおぉ(みの氏の奥様、失礼いたしました)
運命に抗え!スーパーマリッジャーよ!
バスケ部みたいなオトコよ!出現せよ!!
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今回は番外編。
花の女子大生時代、モテてモテてしょうがない女「モエミ」といろいろな体験をした私ですが、今回はモエミの底力を感じたお話をしますね。
よかったら第一回も見てね↓
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その日も、私とモエミは新宿のイタトマでジュース片手にダベっていました。
相変わらず私たちは貧乏で暇な大学生なのでした。
モエミ「あーこれから夏休みだしどっか遊びに行きたいね〜でもお金ないねぇ」
ナナコ「そうだね。私バイトでもしようかな。」
モエミ「そうだよ!バイトしよう!」
そう言ってそこにあったバイト情報誌を漁り始めるモエミ。
・・・
しばらく情報誌を見ていたモエミが明らかに「ナイトワーク」のところを凝視している。
おいおい、普通のバイトじゃないのかい!
モエミ「見てよナナこれ!」
私に一つの求人を見せる。
ナイトワーク>新宿で出てきたもよう
ナナコ「えーと、『お客さまと楽しくお話して、隣に座るだけのお仕事♪』ってキャバクラじゃん!何見てんのさ。」
モエミ「そうなんだけどさ、ここ!」
怪しすぎる
面接時交通費2000円支給します☆
ナナコ「マジか!実際に働かなくても支給しますって・・本当?」
モエミ「これ歌舞伎町じゃん!ちょっと行って交通費だけもらおうよ〜」
2000 円
それは、当時の我々にとってはなかなかの大金。
・歌舞伎町の747なら二夜連続で朝までカラオケ飲み放題行ける(当時は)
・プリクラ5回撮れる
軍資金として不足なし!
ゴクリ
欲に目が眩んだ女子大生2人は、怪しいバイトの面接に行ってみることに決めました(良い子は真似しないでね!)
モエミ先生、すぐに情報誌に書かれている番号に電話です。
モエミ「こんにちは、アルバイトの応募を見て電話したんですけど〜、ハイ、あ、今日面接ですか?今から?」
ナナコ「・・(今から面接て。キャバクラってそんなもん?)」
モエミ「ハイ!大丈夫です。あの、友達と一緒でもいいですかぁ〜?」
どうやらOKらしい。履歴書も必要なし(適当すぎる)
そんなこんなですぐに面接へ行くことに。
場所は歌舞伎町の雑居ビル。エレベーターで上がっていくとスーツを着たおじさんが待っていた。
オッサン「こんにちは〜面接の人たちですね?」
モエミ&ナナコ「はい、こんにちは〜」
オッサン「じゃ、ここに座って」
会社の応接室のような革張りソファに座り、キャバクラ運営会社の社員と思われるおじさんと対峙する女子大生2人。
怖い感じの人だったらどうしようかと思ったけど、意外に普通の人だったのでなんとなく安心。ホッ
面接ってか雑談
オッサン「2人は大学生?」
モエミ&ナナコ「はい」
オッサン「こういうの初めて?」
モエミ&ナナコ「はい」
オッサン「仕事内容はね、男の人とお話してお酒作ったりするんだよね。ま、あとはこれ見てよ」
おじさんはポータブルDVDプレーヤーをテーブルの上に置いた。再生ボタンをオン。
オッサン「観てから決めてくれればいいから」
そう言っておじさんは部屋から出てしまった。ほう、説明DVDを見ればいいんですね。わかりました。
チャラッチャラ♪
安っぽい音楽が流れ、説明VTRが始まった。
VTR「仕事の内容〜流れ〜」チャララーン♪
VTR「店内の席は、このようになっています。お客さま1人に対して、スタッフは1人隣に座ります。座ったらまず挨拶をして、お話をしましょう」
ふむふむ・・隣に座って乾杯。歓談ですね。
根は真面目な2人。働くわけでもないのにDVDをしっかり観ています。
VTR「お話が盛り上がってきたところで、30分に一度、、
ハッスルターイム!!」ドンドコドンドコドンドコ♪
急に音量がでかく!!
画面が暗くなった。クラブの音楽みたいなドコドコレイブミュージックが流れる。
VTR「ハッスルタイムの間は、お客さまの膝の上に座りましょう」
・・・
VTR「ハッスルタイムが終わったら、席の入れ替えです。次の席に移動しましょう」
・・・
おーとか言ってる場合か!
おい
これ、おっ◯ブってやつじゃねえか。
齢20のナナコ。このアイアンメイデンにもピンと来ましたよ。これは触られるやつだって。
そういうことか〜だから面接だけで2000円支払いなのかー!
なんだか合点がいってしまった。いやはや『お客さまと楽しくお話して、隣に座るだけのお仕事♪』となっていましたがそんなわけないよね。
DVDは終了し、おじさんが戻って来る。
おっさん「はい。わかったでしょ?そういうお触りありのお店なんだよね。
で、抵抗があるなら全然やってもらわなくてもいいから。時給は3000円。」
・・やいおっさん。
本気で言ってんのか。
私の胸見ろよ。
なぜかキレる貧乳女
小学校高学年の女の子が初めてつけたスポーツブラくらいの感じだぞ、これ。
おじさんもわかってんだろうよ「こいつはマニア向けだ」って。
あんたの店で働けると思ってんのかー!バカにすんなー!
教えてやろうか!
貧乳がおっ◯ブに面接に行くと、恐怖よりイラ立ちが先に立つんだとな!!
(はっきり言って店側も迷惑ですよ)
おっさん「どうする?」
なんかすごく腹が立ってきた。早く2000円もらって帰ろう。
そう思ってモエミのほうを見ると、なんとも澄んだ瞳で彼女は言った。
モエミ「あたし平気かもー。ナナは?」
!!
え?
西暦2000年前後。日本史に残る名言が魔都TOKYOで生まれました。
「あたし平気かもー」です。
おいモエミよ「平気かもー」ってこれは富士急ハイランドのアトラクションに乗るんじゃないからな!
男の膝に乗るんだからな!
恐るべし、怖いもの知らずというか鈍感というかゆるい女、モエミ。私はモエミをひっぱって(もちろん2000円はもらって)イタトマに帰って行きましたとさ。
完
《本日の学び》
貧乳に◯っパブ話は禁句です