女子大生ナナコの冒険(3)目指せ嬢王の巻 ー前編ー
こんばんは。ナナムラナナコです。
以前から何度もこのブログに書いておりますが、私は貧乳です。
常にパッドが手放せません。というか私の胸に付いているのは乳ではなくほぼパッドです。
そんな私に、友達がこのようなDVDを貸してくれたんです。
なんだこのDVDは!
DVD版こがおっぱい 1日5分でふわふわ美乳に形状記憶 (
乳を美しく整えつつ小顔になると言うんですよ。「そんなうまい話があるか!あったら苦労しないんじゃ!」と思うんですが ”1日5分でふわふわ美乳になる” と確かに書いてある。
早速観てみると・・
なんだこの先生の服装は
・・非常に不安ですが、まあ試してみましょう。
でもね「ふわふわ美乳になる」とか書いてありますが、私は美乳とか柔らかさとかそういうのを求めてるんじゃないの。
とにかくでかくしたいんですよMACO先生!
「柔らかい」とか言う以前に触るとアバラに手が当たりますからね。
うぉっぱいをでかくしたいんですよ!!(わかったわかった)
とりあえずDVD観ながら絶対に人には見せられない感じのエクササイズをやってみています。
悪夢か
しばらくして変化が出たら報告しますね。
本日は月に1回くらい書いてる番外編、私が極貧&怖いもの知らずの女子大生だった時のお話です!
これまでの冒険はこちらを見てね↓
よくよく振り返ってみるとこのシリーズ、もはや『ルポ歌舞伎町風俗街・女子大生を陥れる罠』みたいな内容ばっかりになっちゃってますが。
今回もみなさまの期待通り、欲望にまみれた街《歌舞伎町》のお話でございます。
婚活とは全く関係ありません。
興味がある奇特な方はお付き合いください。
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大学3年生の冬。
年末年始を実家で過ごす約束を家族としていた私は、翌日の新幹線で地元に帰る準備をしておりました。荷物を詰め準備万端。
ここでふと、財布の中身を見た私はあることに気がついたのです。
・・・お金ぜんっぜん無いわ
私はその頃、居酒屋でバイトして貯めたお金をつぎ込んで教習所に通っていました。車の免許を取りたかったんです。
しかし教習所代が思っていたよりかかってしまい、通帳の残高はほぼ0円。
実家に帰る際には行き帰りの新幹線代が数万円かかるのですが、計算するとぴったり1万円ほど足りない。
(げー!どうしよう!
明日帰るって親に言っちゃったよ。
そして東京に戻るお金がないなんて言えないよ。)
当時はクレジットカードなど持っていなく、かと言って友達にお金を借りるなんて無理。
崖っぷちのナナコ。
なんという無計画な女。(・・いまだに治っていない。)
失神しそうになった私ですが、朦朧とする意識の中でクラスの同級生「カナちゃん」のことを思い出しました。
ウィルセレクションの服着てサマンサタバサのバッグ持ってる
カナちゃんはとても可愛くモデルさんのような外見の女の子。いろいろとバイトを転々としたあげく、その頃なんとキャバクラでバイトしていました。
・・当時私の周りにはキャバクラでバイトしている女子大生が数人いました。皆そこまでギャルっぽい子とかではなく普通(むしろお嬢様多し)であった。
なかでもカナちゃんは男性のあしらいが非常に上手く天然なので、男性に何を言われても平気。彼女にとってキャバクラはとても楽で割の良いバイトだったようです。
女子大生であるという特権をフルに活かしながら『夕方から23時くらい』という普通の飲食店バイトと同じようなスタンスでキャバ嬢をやっていました。週に3回、終電までの数時間なのにかなり稼いでいたらしい・・
そのカナちゃんが、こう言っていたことを思い出したのです。
カナちゃん「キャバの体入(体験入店)はお得だよ〜、一晩入って1万くらいもらえるし、お金やばくなったら言って!うちのお店人がいないみたいだから」
『 一晩入って1万 』
『 一晩 』『 1万 』
・・こ れ し か な い
これは神の思し召しであろうと私は思いました。寂しい年越しを過ごすのはまっぴらゴメンである自分にとって、悩む理由はありません。
すぐにカナちゃんに電話。
ナナコ「あのーカナちゃん・・この間言ってたカナちゃんのバイト先の体験入店なんだけどね、今日ってできたりするかなあ?」
カナちゃん「大丈夫だと思う!聞いてみるね」
ナナコ「ありがとう〜!」
すぐに折り返しの電話があり、その日体入できることとなりました。急いで履歴書と保険証(身分証明書)を持ち歌舞伎町のキャバクラに向かうナナコ。
向かう道すがら、母の顔が新宿東口ヨドバシカメラ付近の空に浮かんだ。
母と私は瓜二つ
おかあちゃん。
アタイ、故郷に帰るためにキャバ嬢になることに決めたわ。
ごめんおかあちゃん!
アタイ、汚れます!(大げさ)
さて、歌舞伎町のそのキャバクラ「プレリュード」(仮名)に行くと、カナちゃんが店長に話を通してくれていました。
プレリュードは結構小さめのボロいキャバクラで、私が思い描いていた「夜の蝶が飛び交う社交場」とは様子が違っていた。
カナちゃんはその日はお店には来ない日だそうで、店長と2人で話します。
店長「はい、体験入店ね。」
風間杜夫をすごく崩した感じ
すぐにOKをもらえました。
ナナコ「はい!よろしくお願いしまーす!!」
なんだか適当な雰囲気だけどいい人そうな店長さんだ。安心した。
店長「よろしくー。朝までいてもらって1万だからね。もし指名されたとしても追加料金はないよ。」
ナナコ「はい!お酒の作り方などはわからないんですが、大丈夫ですかね」
店長「あとで水割りの作り方だけ教えるから、それでいいよ。ヘルプで入るだけだから見習いって言っておけば大丈夫」
店長適当だなあ。
そもそも、私が接客して良いのだろうか。居酒屋の接客とはわけが違うだろうに・・
なんにしろ精一杯やるしかない。
店長「源氏名は何にする?」
え?
ああ、のペンネームみたいなやつですね。全然思いつかない。
・・・思いついた。
ナナコ「アキナが良いです!」(もちろん歌姫中森明菜から)
店長「ダメだよ、そんな古い名前。」
却下された。なぜだ、明菜は歌姫だぞ。
ナナコ「じゃあサエコで」(もちろんシティーハンターの野上冴子から)
警視庁の女豹
店長「なーんか古いんだよな。。子がつく名前やめてもらえる?」
またもや却下。古いって冴子に失礼だぞー!
ナナコ「えーと・・ミキで・・」(めげずにシティーハンターから)
かすみと迷ったがやはり美樹だ!
店長「普通だなぁ〜。まあいっか。わかった、ミキね。」
私の源氏名はミキに決まりました。
その時、続々とキャバ嬢たちが出勤してきた。
!!
ギャル、ギャル、ギャル!!
怖い。全員SEASONS歌ってた頃の浜崎あゆみのようだ。当時はギャル最盛期、髪の毛の盛り方と目の周りの黒さが尋常じゃありません。
呆然とする私に店長が言った。
店長「ミキちゃん今日ドレス持って来てる?」
もう私はナナコではなくミキになったようだ。
ナナコ「それが何も持っていなくて・・すみませんこれじゃダメですよね?」
ドレスなんて持ってない。唯一持っていたワンピを着てきたのだが、明らかにキャバ嬢の戦闘服としては役不足である。
もはや喪服
店長「・・店に1個あるから貸すよ。」
ナナコ「ありがとうございます!(よかった)」
しばらくしてギャルがドレスを着て出てきた。
輝きだーしたぼくらを誰ーが
わああすごい!眩しい!目がくらむ!
目がー!!
目がー!(もういい)
これがキャバ嬢か!!
これが嬢王を目指す夜の蝶たちなのですね!本物の夜の蝶たちを見て、思わず感動するナナコ。いや、ミキであった。
店長が嬢たちに声をかける。
店長「みんな、このコは「ミキちゃん」今日はサポートね。レイナの紹介だから」
レイナとは、カナちゃんの源氏名である。
とたんにギャルたちの表情が変わった!
私に対して全くの無関心だったギャルたちが、一気に私を敵として認識、睨んできたのである。
なんとも恐ろしい表情。そ、そんな目で見なくても・・
(何だろう?カナちゃんみんなに嫌われてるのかしら?)
不安を感じながら更衣室に向かいます。
更衣室は汚れていて、ロッカーにキャバ嬢達が荷物やらコテやらをぞんざいに入れている様子がなんとも舞台裏感を演出していた。
店長がドレスをガサゴソ探してくれている。
待っている間ふと更衣室の壁をみると、この店「プレリュード」の人気キャストランキングが貼り出されていました。
あれ・・?
!!
・・・カナちゃんNo.3なんですけど・・
週3くらいしか入っていなくて終電で帰る学生のカナちゃんが、あの気合十分の嬢たちを押しのけてNo.3。
彼女たちが私を睨みつけてきた理由はこれか。。
女の嫉妬というのはこの世でもっとも恐ろしいものですね。
血の気が引いていた私に、店長は薄汚れたバカデカいドレスを渡してきました。
店長「ふー、あったあった。これ着て準備できたら出てきて。このポーチにハンカチと財布と携帯だけ入れてきていいから」
ナナコ「はーい、ありがとうございます。」
・・・
店長に渡されたのは微妙なオレンジ色とピンクの入り混じったドレスでした。(案の定薄汚れていた!)
10数年経った今も、このドレスのデザインを忘れはしません。
すごく不安だけど着てみるか。
ドレスを着て、他の女性たちに負けないようできるだけ派手な化粧をして、鏡の前に立ってみた。
・・・
コレジャナイ感
・・なんかこれ、他のキャバ嬢と違くないか?
《後編に続く》
<本日の学び>
この世で一番恐ろしいものは女の嫉妬である