オタク男子との合コン〜ジョブチェンジしたい男たち〜
こんばんは。
突然ですが、聴いてください。
ぎゃりーぱみゅぱみゅで『ごぶさたガール』
『ごぶ ごぶ ごぶ ごぶ ごぶサタデー
ごぶ ごぶ ごぶ ごぶ ごぶサンデー
くも くも くもの巣 ごぶサタデー
くも くも くもの巣 張りマンデー』
ナナムラヤスタカ 詞・曲
貴族ちゃん(友人) 原案
ヤスタカ先生が新しい曲を思いついたので載せてみました。
本邦初公開です。
・・・夜中友人と婚活について熱くチャットしてたらこんなテンションになってしまった。
こんなこと30代女子がやってちゃダメ!ゼッタイ!
今回は、世に言う「オタク」なオトコたちと合コンしたお話です。
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大学の先輩にスマホアプリのゲームを作っている会社の人がいまして(結構大手です)
私はオタクなので気があうかも!と思い合コンを頼んでみました。
男女4対4の会です。
向こうは既婚の先輩(幹事)1名、あとは同僚の3名を連れてくるとのこと。
さすがにゲーム制作会社ともなるとオタク度が高くコミュ障の方がいらっしゃる可能性があるため(丁寧に書いてるけど失礼だゾ!)、私もメンバー選抜には本気で臨みます。
私が総合プロデューサーを務める「何があってもひかない性格の女子グループ」通称『HKN48』のなかからさらにオタクに耐性のある人物を厳選しました!
見よ!この聖母のような微笑みを
うむ、さすが私の人選。対オタク最強メンバーである!!
さあ都内某所で合コン開始。
そう思って集合時間に集まったが男性が来ていない。なんだよこの人たち集合時間に来ないじゃないか!
「合コンで遅れて印象付ける戦法」とかつまらないモテ本読んで真に受けてんじゃないか?(やっぱり失礼)
男幹事「やーごめんごめん!あれ、他のやつ来てない?」
まず幹事が到着。
他3人がなかなか到着しない。慌てて全員にLINEする幹事さん。
男幹事「うーん、、井上くんは駅の反対側で迷ってて、山田くんは中央線の反対方面に乗っちゃったらしい。熊本さんは今走ってるって(笑)」
どんなおっちょこちょいチームなんだよ
女性陣を見ると、みんなニコニコ。
さすが『HKN48』選抜メンバーだけある。全然引いてない!最高だ。私が付き合いたいくらいだぜ。
とその時、残りの3名が到着しました。
<メンバーその1>赤い服着た「山田くん」
実はズボンも赤いです
<メンバーその2>色白「井上くん」
なかなかのイケメン
<メンバーその3>とにかく汗だく「熊本さん」
誰かタオルあげてー!
・・・なかなかのパンチ力ですぞ!
でも瓶底メガネ、ネルシャツをケミカルウォッシュジーンズにインして、リュックの紐をぎっちりしめた人たちがやってくるのかと思っていたので、意外に普通で少し安心。
ま、赤い人がちょっと変だけど
そんなこんなで合コンスタート!みんなの飲み物が運ばれてくる。
おおっと!ここで「ゲーム界の赤い彗星」山田が、みんなで乾杯する前にビールを一気だぁぁ!!
もちろん飲み干す速さも通常の3倍である。
隣を見ると「連邦の白い悪魔」こと井上くんも、グラスを持つ手が震えている。アル中か!
熊本さんはずっとおしぼりで顔の汗拭いてる。まだ止まらんのかー?!
なんだなんだこの人たち挙動不審だぞ?
開始早々異常行動を…
しかしそこは対オタク最強メンバー
A子「え!いきなり飲み過ぎですよー」
B子「汗かきすぎなんですけどー!」
いい感じにつっこみながら場を盛り上げている。いいぞさすが私が育て上げた(嘘)メンバーたちだ。
なんとか乾杯を済ませ、料理が運ばれてきたため自己紹介に入ります。
山田「僕はとにかく声優さんが好きっすね!」
井上「ぼ、僕は、◯◯という会社が出している△△というシリーズが好きで(萌え系ゲーム)」
熊本「僕は2年くらい前からとにかく戦艦が好きでして。まあでも銃とか城とかミリタリー全般好きかな」
おおお・・期待を裏切らないオタクっぷりであります。
対する女性陣は、いたって普通の趣味。
A子「えーと、漫画はワンピースくらいは読みますね。趣味はヨガです。」
B子「ゲームは小学校のときやってましたよードンキーコングのやつ(スーファミ)。趣味はお花(華道)です」
C子「あ、LINEのゲームはやりますよ〜。趣味はお菓子作りです!」
山田・井上・熊本「・・・
ヨガ、お花、お菓子作り・・」
やばい、3人の頭がフリーズしている。
男幹事「ほら山田、ヨガについて聞いてみなよ」
山田「え、え。」
混乱する山田。
山田「無理だよ・・」
男幹事「え?」
山田「ゲームもマンガも知らない女の人と俺しゃべったことねえもん!!何話していいかわかんねーよ!」
うわあああ!
山田ご乱心。
仕方ない。私の出番か。
ナナコ「山田さん、声優って誰が好きなんですか?有名な人?」
山田「!」
山田は嬉々として「ゆかりん」こと田村ゆかりの話をし始めた。先ほどまでの混乱が嘘のようである。
※参考資料
ナナコ「井上さんが好きなのはどういうゲームなんですか?」
井上「あ、えっと、キャラクターが剣を持って戦うやつなんですけどね」
ナナコ「そうですか〜」(それ、大体のゲーム当てはまるだろ)
井上「◯◯さんっていう前は××という会社にいた人がプロデューサーをやっていて・・」
井上の指の震えが止まった。やはり緊張していたらしい。
そうなんです。
こういう人たちにはその人の得意分野をしゃべってもらうのが一番なんです。(カウンセラーか)
『HKN48』の女性陣たちはその様子を見て、男性陣の得意分野を掘り始めた。
さすが選抜メンバー、飲み込みが早いです。
みんながそれぞれ話をしている!よかったよかった。
ホッとするナナコと男幹事。
ただ、よく見るとあまり会話が盛り上がっていないようだ。どう見ても男性陣の力量不足である。
うーん。なんだか女性との会話が不慣れだなあ。
しかし、私はここまでの流れでなんとなくひっかかっていた。
- 遅刻
- 場所間違える
- 乗る電車間違える
- ビール一気
- 手が震える
- 汗が止まらない
この緊張感。
まさかの合コン初めてパターン!?
私はこそっと幹事に聞いてみた。
ナナコ「(小声)ねえ、今日の男性陣ってもしかして合コン初めてですか?」
男幹事「うーん、、そうかもしれない」
ナナコ「そうかもしれないって!会社でそういう話しないんですか?」
男幹事「しないんだよね、それが」
!!
これは・・もしかして・・いやな予感
場が少々冷え切ったところで、空気を読まない私は爆弾投下。
ナナコ「みなさん最近彼女と別れたのはいつですか?」
女性陣「あ、聞きたーい!」
男性陣の恋愛偏差値を測るのに最適な質問だ。
熊本「僕は、2年くらい前ですかね・・」
女性陣「そうなんですかー!」
熊本、よし。
山田・井上「・・・」
なんだよ山田、井上。なんとか言えよ。
ナナコ「山田さんはー?」
山田「ぶっちゃけ・・」
ナナコ「(ぶっちゃけ?)」
山田「ぶっちゃけ俺、そういうの1回もないっすわ!」
うわあああ
おおお・・言い切った。
やはり。
山田氏の反応を見て、これは女性経験ないわと思ってましたわ。合コンでご乱心してしまう感じがまごう事なき魔法使いである。
赤い服着た山田くん。あなたには『赤魔道士』の称号を与えましょう。
で、井上くん、君はどうなんだね?
ナナコ「井上さんはモテそうですけど、どうなんですか彼女は?」
井上「・・・」
グラスを持つ手がまた震えている。
溢れる酒
井上「僕も、いないです。いままで彼女。」
声ちっちゃ!!
お前もか井上!!
イケメンなのにな!
イケメンと女性経験は比例しないということがここで実証されましたよ。
これは学術的大発見なのでニュートンに寄稿します!
そして色白・白シャツの井上くんには『白魔導師』の称号を与えましょう。
合コンに集められた3人の男性のうち2人が魔法使いというまさかの展開に驚くナナコとHNK48メンバー達。
普段の生活でそんなにたくさんの魔法使いには出会うことはなかなかないのですが、いるところにはいるんですね。
合コンに現れた赤魔道士と白魔導師よ、いつか賢者にジョブチェンジできるといいね。
レベル上げしてこいこんにゃろー!
完
《本日の学び》
多数の魔導師が所属する団体が、東京には存在する
〜おまけ〜
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