イベントで出会った美容師のオトコ〜後編〜
こんばんは、ナナムラナナコです。
〜前回までのあらすじ〜
美容院主催のファッション&ヘアメイクショーを観に行ったうら若き20代前半のナナコ。
そこで出会った美容院のチャラついた店長、通称「チャラ店長」になぜか気に入られ、飲み会で猛攻を受けてしまう。
ヘラヘラした男は大嫌い!どっか行ってくれ!と思っていたのに、百戦錬磨のチャラカリスマ美容師は空気を察知してくれない。まさか、陥落してしまうのか・・?
↓前回のお話はこちら
今回はさらに店長氏のキモさが爆発です。ではどうぞ!
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ショーの打ち上げにて・・
隣に座ったチャラい美容院の店長にガンガン話しかけられるナナコ。
チャラ店長「ねえ、ナナコちゃんは彼氏いるの?」
ナナコ「いないですよ」
チャラ店長「え!じゃあ俺と付き合おうよー!」
チャ「てか俺と結婚しようよー!」
か る い
ナナコ「いやいやいや・・(彼氏いるって言えばよかった!)」
いくらウブな私でも、出会ってすぐに「付き合おう」「結婚しよう」なんて言ってくる奴はただのヤリ・たい奴か、もしくは結婚詐欺師や壺を売りつけてくる人であることは知っている。
後でコウタ君に聞くとチャラ店長は病的な女が好みということで、私のことはどストライクだったんじゃないかと。当時は私も二十歳過ぎのかわいこちゃんだったからな。。多分。
でも私は思う。”好み”というよりチャラ店長は有名なヤ◯チン野郎だったらしいから(これは聞かなくてもわかる)どんな女にでも食いついていたのではないか。
私が男慣れしていないから、たやすくイケるかもと思ったのかもしれない。
すでに私の笑顔は完全に引きつっていたのだが、そんなことはお構いなし。チャラ店長のほとんど冗談だろうとも言えるような口説き猛攻は続く。
チャラ店長「ナナコちゃん〜結婚しようよ!小木ナナコ!いいじゃん」
いやいや勝手に苗字変えないでいただけますか・・
チャ「ナナコちゃん結婚したらさ、子供は2人作ろうね〜」
子作り前提の話ヤメレ。
チャ「俺ソッチの方は自信あるよ!ナナコちゃん!」
子作りからそっちのほうを連想したらしい。短絡的・・
チャ「俺とすると体調が良くなるらしいよ!・・どう?」
ananの読みすぎじゃないか?
・・いや、体に良いのはわかるとして、あなたとする必要性はあるんでしょうか?
チャラい男がやりがちな自信あるアピール
ひ、ひ ど す ぎ る。
もはやこの人、セクハラ発言をしたいだけなんじゃないかという気がしてきた。または、私が落とせるタイプなのかどうか下ネタを言って反応を見ていたか。。
・・余談だが、百戦錬磨の男友達にどうやって女の子を口説いているか聞いてみたところ、女の子と飲みに行ったときにはひとまず冗談で
「ちょっとヤッてみる?」と言ってみる
というのを聞いたことがある。そのときの反応が
「ヤダー」とか「もうっ!◯◯さんいやらしー」みたいな感じの子はイケるんだそうな。
(イケるイメージ)
本当か・・?
反対に、冗談に対して食い気味に「無理ですね」「嫌です」とはっきり答えてくる女はイケないなって思うらしい。(これは私)
30過ぎたらこういう姿勢は改めましょう
チャラくなってみたい男性は試してみるといいよ。
ただし、女性がそういう話されるの大嫌いだった場合、一気に嫌われる可能性があるからご注意を!
私の場合は、チャラ店長のセクハラ発言に心の底から引いてしまった。
引きすぎてどういう対応をするのが正しいのか全くわからなかった。
「うふふ」「またまた〜」とか言って笑って流してやればよかったのかもしれないが、その頃の私はまだそんな余裕を身につけていなかった。
かと言ってこんな飲み会でキレるのも大人としてどうかと思ったので、ドン引きしながらも受け流すことにした。
みるみる無表情になる私を見て、ご満悦のチャラ店長。まさか、そういうプレイだったのか!?
我慢に我慢を重ねてようやく朝5時、始発が動き出したので打ち上げは解散となった。
ナナコ「(ああ疲れた・・もう帰ろう!)」
私はとっとと帰ろうとした。
そのとき、チャラ店長が目の前に立ちはだかった。
チャラ店長「ナナコちゃん!家は◯◯駅のあたりだよね?俺同じ方向だから一緒に帰ろうよ」
ナナコ「え・・(誰に聞いたんだ?)」
チャラ店長「レイナちゃんに聞いたよ」
レイナ「ナナコー!送ってもらいなよ♪」
オイッ!お前ら!どこに行くんだ!?コノヤロオオオ・・!!
ナナコ「・・(レイナめ・・余計なことを・・許すまじ)」
立ちはだかったチャラ店長から走って逃げて巻くわけにもいかず、私は彼と一緒に電車に乗って帰ることになってしまった。
始発の人もまばらな車両のなか、隣り合って座る私とチャラ店。
非常に密着して座ろうとしてくるチャラ店と遠ざかりたい私の攻防が数分続いた。
イチャついているように見えますか?断じて違います。
朝まで飲んでいた私達には話すこともなく、沈黙が続く・・
するとチャラ店長は急に謎の提案をしてきた。
チャラ店長「ナナコちゃん、手出して。マッサージしてあげるよ」
ナナコ「いや、けっこ・・」
言うが早いか、チャラ店長は私の手をとり、マッサージし始めた。
えええ・・
今となっては、手のマッサージなんて”手相を見る”と同様の手を触る常套手段だということがわかるのだが、当時の私には意味不明で
「何この人・・気持ち悪い・・」
という恐怖でいっぱいであった。バッと振り払うわけにもいかず、とりあえず手のひらは触らせてあげた。
無だ。無になるしかない。
ナナムラは出家しました
まるで痴漢に遭った女の子の心境である。
しばらくマッサージを受けていて気がついた。
なんだか知らないが、奴のマッサージは妙な雰囲気が出ていた。
そんな目で私の手の平を見るな!気持ち悪いわ!
すごく気持ち悪い。そしてイヤに手慣れている。
ナナコ「・・・もしかして。もしかしてこれで、他の女の子はうっとりするのか・・!?女の子をその気にさせるためのいつものワザなのか?」
チャラ店長はイベント中もいろんな女の子に話しかけられていたし、そこそこモテる人のようであった。中には彼女っぽい絡み方をしている女の子も数人いた。
百発百中とは言わないまでも、そこそこ口説きの成功率は高い人なんじゃないか?
しかし、私にはこの”手の平マッサージ”で女性たちがチャラ店長に好意を抱くとは思えなかった。
それにしても、電車内でこれはないぜ。
周りの朝早いサラリーマンも、朝帰りの酔っ払いも、このエロい雰囲気の手のひらマッサージを見てるよ。いちゃいちゃにしか見えないよ。
・・じきに、チャラ店長は焦り出した。
ちらと私の顔を見るが、私はいたって平静(というか無)である。
多分彼は「あれ?反応がないぞ?」と思ったのであろう。そりゃそうだ。手の平モミモミされたって何にも感じないぞ!
再掲
もしかすると興奮するツボもしくは秘孔を押されていたのかもしれないが、とにかく気持ちよさは全く感じなかった。
私の降車駅が近づく。
すると焦ったチャラ店長は直球勝負に出た!
チャラ店長「ねえ、俺も◯◯駅で降りてナナコちゃんちに行ってもいい?」
ナナコ「いやです」
コンマ0.01秒で拒否。
発動
当たり前だろ!一人で帰れ!
チャラ店長「えー!行きたい行きたい!ナナコちゃんちに行きたい」
駄々っ子
ナナコ「いやですって」
想像してください。10個以上年下の女の家に行きたいと駄々をこねるチャラい美容師の姿を・・。気持ち悪いですね。
お前は「にこにこぷん」でも見て子供時代からやり直せ。
ナナコ「もうすぐつきますね。今日はどうもありがとうございました。(あーもうこの人から逃れられる!)」
急いでお別れの挨拶に入るナナコ。
チャラ店長「じゃあこうしよう!俺の家に行こう!もうちょっと乗れば俺の家の駅だから」
・・・じゃあこうしよう!じゃないよ。嫌だって言ってんじゃん。どこをどうしたらあなたの家に行くことになるんでしょうか?
必死&朝方だったことで判断が鈍ったのだろうか。彼は明らかにおかしな提案をしてきている。
ナナコ「いや、ほんと無理なんで。すみません。」
降車駅にさしかかる。するとチャラ店はまさかの行動に出た。
急に、私に向かって頭を下げる。
チャラ店長「お願いお願いお願い!!」
捨て身
・・出ました。
本気のお願い。
土下座とまではいかないが、かなりの低さで彼はお願いポーズを繰り出した。
バカにすんじゃねえ。
頭下げればどうにでもなるって思ってるんじゃないだろうな!
私の心を動かすとすれば利根川の焼き土下座くらいのもんである。
私は彼の手を振り払って、無言で電車を降りた。
・・本気で怖かったし気持ち悪かった。 何なんだろうこの一連の口説きの流れ。
周囲でも有名なヤ◯チン野郎のチャラ店長が、私に繰り出したテクニックは以下の通り
- 付き合おう!結婚しよう!と言いまくる
- 手のマッサージ
- 頭下げてお願い
果たしてこの戦法でいつも成功していたのだろうか・・?30代の大人の男が若い女にこのやり口、情けない姿この上ない。
かわいい感じで駄々こねたり、頭下げてお願いを連呼されると「まあいっか」ってなる人がいるということなのか?
それとも、女の子のほうは断るのすら面倒になって折れてしまうのであろうか?
詳しい人プリーズ!
その後も幾度となく私に連絡してきたチャラ店。二度と会わなかったのは言うまでもない。
《本日の学び》
断られても恐れずガンガンアタックしてくる奴には、ハッキリ「迷惑です」と早めに断ってあげよう。
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